ダジャレか?と思われる商品名が表すとおり…きっかけはオジサン達の酒席でした。
虫好きの得意先S さん。MRT 社長に相談をもちかけます。
S さんは東京三鷹市で採集できるミタカクワガタの飼育をしていました。
「カブトムシはもともと涼しい高山で生息していて、日本の夏は暑すぎて死んでしまう。カブトムシが涼しく暮らせる家を作れないかな…」
そして冷房機能付きの虫小屋を開発しました。
「涼しい虫の家か……名前は、冷やし虫家(ちゅうか)ぱ」
まだお酒が残っていたのでしょうか。でも、冷媒にベルチェ素子を使って、低消費電力。酔っ払いがひらめいたわりに結構イケてる製品。
作ってみたら、虫好きの方たちにとても反響がありました。
ムクムクと開発魂が膨らみます。
同じように、暑さに弱い動物が快適に暮らせる家を作れないかな。
パグやチワワなどの短頭犬種は、鼻が短いので、夏の熱気をダイレクトに吸い込み肺を火傷してしまいます。ウサギも、本来は冷たい地中に巣をつくる生物。夏の暑さは辛いものです。
そして浮かんだアイディア………「冷やしわんこ」「冷やしショコラパン」
名前はふざけていますが、動物の大切な命を守るために、確かな安全性が必要です。
社長は奔走しました。
まず訪れたのが大阪府立大学獣医学部。ここは、実験動物を飼育しているので、動物愛護団体から、非常に厳しく動物の管理を追及されています。
ここで使われている、動物飼育の適正温度・床面積などの規格に合わせて開発を行いました。
そして試作を作って、獣医師、トレーナー、動物のしつけ教室などに納め、実際に使われた感想を基に仕上げをしていきました。
そして、日本獣医師協同組合の推薦を得て販売を開始しました。販売してすぐ、「名前はバカみたいだけど、暑さに弱っている動物のためにマジメにやってる会社がある」と大反響でした。
Twitter の検索ワードは3 日間1位。各局のTV 番組からお声がかかって西へ東へ飛び回り。掲載された日本経済新聞が英訳されて、ドイツやフランスからも取材を受けて。デモ機お試しには300 件の応募があるなど、予想を超えた大ヒットに大忙しでした。
個人のお宅のペットはもちろん、動物から感染する風土病の防止を研究している、ビルゲイツ財団の団体(FIND)で使われたり、大阪わんにゃんセンターで、保護された動物たちの快適な環境を守ったりしています。
酒席でうまれたダジャレ製品は、社長のアイデアで、沢山の動物を癒す製品になりました。